2011/06/26
おいでやす
毎度、梵定寺の 女将です
ほんとうに、夏ですね~
皆様 お健やかに それぞれいらっしゃいますでしょうか
今朝などは、早朝から 近所などを散歩しておりましたが、空が ほんまに夏の空ですなあ
久しぶりに 在宅し、ゆっくりのんびりできて避暑しております。宿泊のお客様がいらしていますので
番頭仕事しながらですが、逆に 骨をやすめることができて ありがたいです。といっても、そうなると
普段手の届かない こまごましたことが 眼にはいって、なんやかんや、整理したり、動いているので
すが、気持ちてきには 場を 向上できているので、すっきり!で、モチベーションがあがります。
昨年には 思いつかなかったアイディアなんかが、浮かんできたりして。
いい循環ですな~ 本業占い師としても、宿の旅人さまに 個室で ケアできますしね◎
とっても、スマイリーな ゲストさまと、なんやかんやで、夜な夜な お話しが進みます
日中とかは それぞれの充実活動がいそがしいので勿論、 ゆっくりできませんが
帰宅され、お風呂でさっぱりとされ、リラックスタイムの 夜半に 宿の 灯りの下、夜話がはじまるの
です いままでも 色んな人が 色んな場所から こられて、色んな話をして 面白い話、
考えさせられる話、感心するはなし。ありましたが、今回は 物書きの卵さんということで、
これまた 笑顔のいい感じのよい御方でした。 本について 語り、最初の吉原での
話から、江戸文化、先祖のはなし、自由恋愛禁止の時代まで、話はホリスティクに
進行いたしました。※ちなみに わたしの先祖は お家ご法度ぶっちぎり恋愛をして そうとう
デンジャラスだったのですが、とうとう御手討ちか?というときに 時代法律が変わり、
罪刑を免れたという、まさに、運で免れ、そのあと、商人になり、なぜか漢方屋を営んでいたそうで
す。ミミズです。解熱になるのですね。それが、やたら流行ったらしいですよ。叔母によると。
ホントかよ(笑) いや、本当らしい。命助けてたみたいです。その頃、薬は貴重でしたから。
まあ、なんかつっぱしる所は 血を受け継いでますね、、ちなみに 霊能者もいたらしいですよ。
私は、おばけは観ませんが、そのあたりも、ちよっこし血ブレンド?
まあそんな話をしていたのですが、 なぜか お客様と、そのあと、youtubeで
「まんが日本むかしばなし」を 一緒に鑑賞。わたしはこれが、小さい頃本当に好きで。
今でも、芸術作品だと思うのですが、声優の二人、BGMの使い方、絵、すべていいです。
「三枚のお札」 で、二人ともゲラゲラ笑って。 そーゆうオチかあ、さすが和尚!なんて
話していました。で、暑い夏の夜っていったら、やはり怪談。
「おいてけ掘り」の鑑賞。 これは、怖いよー寝られないよーと、
お客様に ささやく。(どんな宿やねん)
これは実際 江戸時代に 江戸で伝説になってる話で、夜にそこで堀で、呼ぶ声がするというもの。
そのせりふが 「おいてけ~」なんですよね。 場所によって諸説あって、声がしたら
魚三匹 置いていったら難を逃れるとか。色々あります。「にほんむかしばなし」では、さすが
いいデフォルメがされていて。ストーリーはこうです。
☆
江戸に 仕事もせず、毎日 ブラブラサイコロふってる男がいた。嫁も
「ねえ、お前さん お願いだから、働いておくれよ。」困っている。しかし、男は聞かない。
そんな夜中、男の知人の魚屋が 云う。「おいてけ堀で、魚を釣ってきたら一両やるよ。」と。
男は 張り切って 魚釣りに夜 でかけた。途中 蕎麦屋の、オヤジに訊ねる。
「おいてけ掘りで、魚をつって、けえった奴は 今迄いるのかい?」
オヤジは応える。
「さあ・・いままで、おいてけ掘りで魚をつったものはみたこと、ありません。」
男は、釣竿をかがげ、おいてけ掘りにむかった。
魚は順調につれ、竹の籠も一杯になった。さて、そろそろ帰るとするか。そこで
「おいてけ~おいてけ~」
声が聞こえる。男は 魚を持ち、逃げる。
帰り道、そこに、女が現れた。 狐のお面を かむっている。
「さて、そこのお前さん、その魚わたしに 売ってください、お願いです、おいっててください・・・」
「だれが、置いていくかああ」
女は しゃなり続ける。
「あなたの為ですよ・・・・」
男も、負けない。「いやじゃあ。」
女 「どうしても、いやかええ」
男 「べらぼうめ!いやもんはいやじゃ!」と、その場をたちさろうとする。
女 「ホホホホ、これでもかえ~?」
と、顔に手をやり、顔を面のように とりはずす。のっぺらぼう。
男 ヒーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。一目散に逃げる。
蕎麦屋にまた かけこみ オヤジに 出たんだよ、出た!と、怒鳴る。
へえへえ。こんなのが出たんですかい?と、振り向いた蕎麦屋のオヤジも、のっぺらぼう。
男 失神寸前。 もう魚の籠を ほおれだして 家に帰る。
帰ると 夫が帰宅したため、火打ちで、行燈に火をともそうとしてる、嫁に
どうでしたか?魚はつれましたか?と、問われる。
男は 魚どころじゃねえよ。でたんだよ!化け物が!お前。
嫁 灯りをとった嫁がいう。「あんた。化け物って、ひょっとして こんな顔~」
男 え?
嫁のっぺらぼう。
もう、男は アワふいて 失神。
実はこれ、男の知人の魚屋が 男の幼馴染で、むかしは本当は働きもんだったのに、
今は 悪い遊びを覚えた男に、お灸をすえようとして、蕎麦屋のオヤジと嫁と組んだ話だった
のです。でも、そのあと、蕎麦屋のおやじは 「ほんとに、友達おもいだねえ。でも、あんな綺麗な
娘さんまで、つかうとは、たいしたもんだ。」
魚屋は、え?娘さん?しらねえよ。
ぼーーーーーーーーーん。へ?じゃあ、あの狐の女は?
ぞーーーーーーーーー。
怖い
改心させようとして仕込んだ芝居に、本物の あやかしが 潜んでいたんですね。
youtube STOP▲!!
・・・・・・・・・・・・・・。
‥‥そろそろ寝ましょうか?って しーーーんとなって、
お客さんも、「三枚のお札」では げらげら笑ってらしたけれど、
やや笑顔ではあるものの、真夜中に 最後にこんな話をチョイスして、
わたしも 申し訳ないなとおもいつつ、
「おいてけ~おいてけ~おやすみなさい」
こりてないから、まだ 云っていたのでした。
M様、ありがとうございました。
変な宿屋だと思わずに、どうぞ、また、おこしくださいませ
ここは、不思議寺。現実と 非現実な次元が交差する場所。
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皆様の
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